一昨日の8/11日、ドミューンに坂本龍一さんと出演してきました。
これ、教授のcommonsおよび、月刊誌「ゲーテ」で連載している「男女公論」が出張Ustしたもので、教授来日の折、美味しいモノを食べつつ男女のよしなし事や諸問題を語るというコラム対談であります。番組のテキストは、そちらの方で鋭意掲載しますので、ぜひ、ご覧になってみて下さい。
さてさて、現場はというと、いつもの雰囲気を出すべく、私セレクトで菓子珍味を用意して、朱漆と菊のアンティーク皿にずらりと並べたんですが(こう言うときにこそ普段死蔵されている、湯山珍宝館のコレクションが活躍するのだ)、なんだか、つぶれかけた温泉宿の夕ご飯みたいになっちゃったんだよねw。
ドミューンという人気メディア出演なので、一応、構成なんかも考えていたのですが、のっけから教授はフェードインしちゃうし、もういろいろ脱線しちゃいまして、いつもの飲みの雰囲気になっちゃった。しかし、本当はもっと過激発言が多いのですが(まあ、ほとんどが天下国家と下ネタですが)、そのあたりは言外にご想像下さい。
ドミューンが誇る、宇川直広君のカメラワークは最高でしたね。梅宮たっちゃんの「シンボルロック」に、ウルメイワシの菊皿が大写しになったときには、もうこれ、新手の現代美術かと思ったよ!
さてさて、Ust後に個人的に問い合わせが多かったので、このブログにて、あの場の美味珍味をご紹介しますです。
というか、番組中にも言いましたが、本当に日本人のグルメ水準は高すぎる! セレクションは世界一の呼び声が高い、伊勢丹新宿と、池袋SEIBUのデパ地下に行ったのですが、もうもう日本全国世界各国の味が集結しており、昔、中国の皇帝が権力と金にものを言わせて行った満漢全席が、普通の黄金持ち庶民レベルで堪能できる(坂本語録)というもの凄さ。ウルメイワシを買った凄い加工魚介類の店のオヤジに、ダメもとで「琵琶湖のフナのなれ鮨ある? 」って聞いたら、ニヤッと笑って奥の方からそれが出てきたのにはびっくりしました。値段を聞いたら、金一万六千円なりで泣く泣くあきらめましたが、これを買う客がいるってことです。この間行った、スウェーデンが福祉や美しい住居環境でリア充を目指すのと対局で、私どもはウサギ小屋で過酷な社会環境ではございますが、美味珍味の下の快楽で人生を充実させていただいております、っていう! まあ、快楽のゼロサム理論ですな。どっちを選ぶかはまさに国民性なんですかね。
さて、当日のメニュー一覧はこれ。
皆さんも、取り寄せてみて!
・京都は亀廣永の名菓「したたり」
祇園祭の菊水鉾の茶会ででる菓子として有名ですが、黒糖の寒天固めが口中で崩落する快感はヤバすぎ。
・愛媛のうるめいわし干し
本当は土佐が名品。苦み、という美味を味わうのにこれほどのものがありますかしらん。
・京都は和久傳の「すっぽんの煮こごり」
現場ではゼラチンが溶けてスープになっちゃってた。白米ご飯の上にのっけでも旨いのだ。
・長崎は福砂屋のカステラ
これはもう、NHK「龍馬伝」の影響。亀山社中はコレで商いしようとした。
・デメルのザッハトルテ
究極のチョコレートケーキ。ウィーンの本店は表参道店ほどオシャレじゃなかったなー。
・風月堂のゴーフル
昭和の東京の中産階級の高級お茶菓子、という二人のノスタルジックからセレクト。ピアノの発表会のお祝い、というとたいていコレだった。
・ウナギの山椒佃煮
佃煮のニューウェーブ。パスタのカッペリーニにオリーブオイルと混ぜて和えても旨い。
・宮崎の芋焼酎ハナタレ
教授大推薦の一本。「百年の孤独」の黒木本店の逸品。独特のセメダイン臭がタマラン。
・静岡のSAKE ROCK
大村屋酒造所の日本酒。度数が高くて、口中の暴れっぷりがウィスキーっぽい。
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